チップの体験談

【体験談】うさぎさんの避妊手術の結果は成功したが、想定外の「てんかん」が出た話

飼い主

避妊手術について
ネットに載ってない想定外って
起こるのかな?

ぼく

起こると思ってください!

この記事では僕のうさぎさん(チップ)に起こった想定外のケースを2つ紹介します。

  • 【子宮】は摘出できなかった
  • 麻酔、または手術のストレスで【てんかん】が発症したこと

想定外1:子宮が摘出できなかった

避妊手術としては成功している!?

僕のうさぎさん(チップ)は、次の観点の結果から手術を成功しています。

手術成功の観点

  • 死亡していないこと
  • 麻酔からの目覚めがよいこと
  • 他の臓器に影響がなく卵巣、または卵巣子宮が摘出されていること

みなさんは、避妊手術で摘出するのはどの臓器だと思いますか?

ぼく

僕は卵巣と子宮、
両方取ると思っていました

獣医師

もちろんチップも
卵巣と子宮を取る予定でした

実は、避妊手術の術式には2通りあります。
(記事は犬・猫の話ですが、術式として知識として確認してください)

犬・猫の外科的な避妊処置としては、卵巣摘出術と卵巣子宮摘出術が挙げられます。

卵巣摘出術は卵巣のみを摘出し、卵巣子宮摘出術は卵巣と子宮を摘出します。

桑原動物病院-卵巣摘出術と卵巣子宮摘出術の選択について

僕のうさぎさんは「卵巣摘出術」で避妊手術せざるを得なかった

チップの避妊手術は卵巣の摘出だけです。

↓当日のツイート

獣医師

チップの場合、
子宮が大きすぎて
摘出するのはリスクがありました

人間もそうですが、子宮の根本には膀胱があります。

大きい子宮を切り取ろうとすると膀胱を傷つけるというリスクがあり、膀胱が傷つけば死に至ります。

獣医師

「予防」の手術で、
そこまでリスクを負わせることはできません。
そのため、卵巣のみ摘出しました。

現時点における過去の報告では
卵巣のみの摘出でも
子宮に関するトラブル(腫瘍・炎症・嚢腫等)は
ほぼないとされています。

桑原動物病院-卵巣摘出術と卵巣子宮摘出術の選択について

適切な判断をしてもらった上で、子宮を残しています。

想定外2:麻酔・ストレスで、てんかん症状が発症したこと

チップは避妊手術後3日経ってから、てんかんを起こしました。

本当に驚きました。

普段から兆候はなかったか→ありませんでした

「しゃっくり」はしていましたが、うさぎさんのしゃっくりはよくあることだそうです。
兆候として捉えるには不十分。

チップ

元気いっぱい
今までけいれんしたことないよ

避妊手術前の検査でわからなかったか→検査不可

避妊手術の前にする検査は「血液検査」のみです。
これはチップが通っている病院に限らず、同じです。

しかし脳神経の病気を検出できるのは「MRI検査」

うさぎさんの「MRI検査」は麻酔をかけて行います。
そして、うさぎさんへの麻酔はリスクが高いです。

↓麻酔のリスクについて

・ウサギ専用の麻酔薬が無い・・・犬猫用や人体用の麻酔薬を流用しなければならない

・体が小さく、麻酔中に体温が低下しやすい(麻酔覚醒後も体温が安定しない)。

・麻酔の深度(効き具合)が確認しにくい・・・結果他の動物より深い麻酔になりやすい。

・ストレスに弱い・・・恐怖や痛みのストレスによるアドレナリンショックによる突然死。

・気道が確保しづらい。

船橋市動物病院-ウサギの全身麻酔って怖い?うさぎの手術の死亡率など

もちろん術前検査では、そこまでの検査を行いません。

MRI検査まで行った場合、検査と手術、2回も麻酔をかけることになります。

まず現実的ではないでしょう。

残念ながら、血液検査では拾いきれない結果となりました。

なぜこの記事では「麻酔の影響でてんかん」と書いていないの?

獣医師

うさぎさんは、
稀ですが
麻酔の影響で
てんかんになることもあります

はじめは獣医師も「麻酔の影響」を疑っていました。

しかし、チップは麻酔の直後だけではなく、避妊手術の2ヶ月後もてんかんは続きました。

麻酔の影響でてんかんになったのであれば「一時的」で終わるはず。

獣医師

元々チップには
てんかんを起こす要素があり、
「麻酔・ストレスをきっかけとしててんかんが起こってしまった」
という考察が今のところは適切です。

ぼく

手術直後だけでは、
原因はわからないものですね

エンセファリトゾーン症についての疑いも晴れているわけではありません。

しかし、エンセファリトゾーンの検査ももちろんMRI検査になるので、麻酔のリスクがあります。

さらにチップにはエンセファリトゾーンの特徴の一つである「斜頸」が出ていません。

そのため、一旦は検査をしない決定をしました。

それで、避妊手術して後悔しましたか?

ぼく

てんかんが起きているので、
手術後2ヶ月目の時点では後悔してます。

僕は以前こんな記事を書きました。

要約すると「長く一緒にいたくて、楽しく健康に暮らしてほしかったから、手術すること決めました」という内容です。

結果、ここから1年後までチップは飲み薬を毎日飲んで、てんかんがなくなります。

その間は「健康に」からは少し離れていたかもしれません。

しかし、
避妊手術をすることを決めたのも、
獣医師を今の先生に決めたのも、
このタイミングで実施すると決めたのも、
僕の中では正解だと思っています。

どう選択しても想定外は防げません。

後悔はしていますが、今、避妊手術前に戻っても僕は同じ決断をします。

2022.1.12追記 手術から2年後の僕

ぼく

チップはてんかんの薬なしで
健康に生きてます

今は後悔してません

避妊手術について、たくさん調べよう!

かわいいチップ

いろんなリスクを想定して、
避妊手術をしてね。

今回はネットで情報の少ない体験談を書きました。

避妊手術をすると、稀に麻酔の影響が出るというのは知っている人は多いでしょう。

僕もかなり他人事でした。

ぼく

チップは何も起こらないでしょ!

しかし、実際に起こった出来事は大変でした。
チップは1年後までてんかんの薬を毎日飲んで過ごしていましたから。

調べている時点で「自分のうさぎさんに起こったら」と考えておけばよかったです。

まとめ

手術すると決めたら、
今度は調べたことを自分ごととして考えて想定しましょう!

ほかのうさぎさんに起こることは、
自分のうさぎさんにも起こります。

それでは、誰かの参考になれば幸いです。

ABOUT ME
chip
こんにちは! チップの飼い主(@klubRab)です。 チップという名前の「うさぎさん」を飼っています。 チップをお迎えしてから3年目です。 主に室温や湿度の変化について研究し、ほぼ毎日【#うさぎの温度管理】というハッシュタグで呟いています。 ※筆者はJCRA(日本コンパニオンラビット協会)会員/うさぎマスター検定2級保持者です よろしくおねがいします!
関連記事